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熊本天草のもっこす大チヌを征す!!完全マニュアル釣り日記
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熊本天草のもっこす大チヌを征す!!完全マニュアル


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投稿日付:16/11/09 23:20
これまでフカセチヌに関する多くのご質問をいただきましたことに感謝します。
ありがとうございます!
今回、頂いたご質問を精査し一連の作業を判りやすくマニュアル化しました。
初めて挑戦する方や現在のチヌ釣りに伸び悩みを感じていらっしゃる方へも微力ながら参考になるかと思います。
マニュアル内の釣法はウキ止めなしの全遊動釣法
項目:
1.[タックル]
2.[マキエ]
3.[ツケエサ]
4.[用品]
5.[釣り場選定]
6.[攻め方]

1.[タックル]

竿~チヌ用で穂先が柔らかく、ほどよい弾力がある胴調子の06号530がオススメ。練り餌使用時でも大遠投に耐える。
ちなみに他の号数での評価は、0号は大きなチヌが掛かった時、寄せるのに時間がかかり他のチヌに警戒心を抱かさせポイントをダメにしてしまう可能性あり。
1号は、大遠投時にツケエサが外れやすく、06号に比べると魚が暴れやすい。
一日竿を持っても疲れにくい160g前後の竿が扱いやすい。

リール~2500番くらいのスピニングリール。レバーブレーキ付きであれば、チヌにのされ(引き込みが強く)て竿が立てられなくなった場合でもラインを送り出し竿を立てて、理想的なテンションをかけたままやりとりが可能。
レバーブレーキが苦手な人は、ドラグ調整のみでもOK(チヌは、そこまで走らないのでご安心を!)

ライン(道糸)~セミフロートタイプで1.5~2号。視認性の高い良く見えるラインがよい。

ウキ~このマニュアルではウキ止めなし(フリー)での釣りを前提に話を進めているため、基本的に浮力は問わない。自重が20g以上あり初心者でも使い勝手がよいSボール38[キザクラ]を例にした。

潮受けゴム~潮受けとウキストッパーの役目がある。一般的には▼の部分と中間パイプ、下部の小ゴムの3つを組み合わせるが、ここでは▼だけを付けサルカンと合体させる。

ガン玉~基本的に打たないが水深がある釣り場ではサルカンを重たくするか、サルカン下部にG2を打つ。オキアミ使用の場合、ハリ上20cmくらいのところにG5を一つ打つ。

ハリス~1.5号を3ヒロから3.5ヒロ。

ハリ~チヌ鈎1~3号を状況により使い分ける。

2.[マキエ]

集魚剤~マルキュー・爆寄せチヌ×1 + チヌパワーDASH×1
ブレンド剤~荒びきさなぎ2kg + 大粒ムギ1.8kg
オキアミ~オキアミブロック1角3kgを細かくスライス、またはスライスオキアミ3kg。
海水~適量

作成手順[写真:セメントバッカンを使用]

1.はじめに大粒ムギを大きなボール等に入れ、湯(60~70℃)をひたひたに注ぎ、1時間くらい十分に水分を吸わせます。(写真は、黄色に着色したムギ→色を変えることでチヌへのアピール度も変わる)

2.セメントバッカンにオキアミ一角を入れ細かくスライス、そして先ほどの温かいムギを混ぜる。(手で混ぜた方がよい~園芸用ビニール手袋が便利)
3.荒びきさなぎを入れ更に手で均一に混ぜる。(かなり匂うのでハエが寄る:笑)
4.チヌパワーDASH、爆寄せチヌの順番で混ぜる。
5.セメントバッカン内で均一に混ぜ終わったら表面を平にならし、バッカン真ん中に”立て溝”(ライン)を指で引き左右を分割する。
左右それぞれのエリアの真ん中に丸い穴を作り、まずは左右どちらか片方の穴に海水を入れる(水道水でも全然OK!!)。海水を穴に入れたら、周りのマキエを崩しながら混ぜ込む。
水分が多く”ゆるい”ようならば、隣のエリアからマキエを持ってくる。最後にもう片方のエリアにも海水を入れ(最初のエリアに入れた量を考えて)良く手で混ぜ込む。
6.左右のエリアのマキエを完全に合体させ更に混ぜ込む。(水分の微調整もここで)
7.ネバリやまとまりを最終確認。
8.マキエバッカンに空気(エアー)を抜きながら詰め込んで完成!!

※これを釣行前日に行うことで、集魚剤の成分がお互いに絡み合い、まとまりのある”最強マキエ”が誕生する。
あくまでもこれは一例ですので、いろんな種類を試しながら好みでブレンドしていきましょう!

3.[ツケエサ]

マルキュー:高集魚レッド、アピールホワイト、食い渋りイエロー
3種とも板状の練り餌で購入時はカチカチ冷凍状態。できれば釣行前日までに購入し自然解凍しておくとよい。
時間がない場合は、車の移動中、ダッシュボードの上に並べ温風で溶かすこともできる!!
喰い込み重視で釣るにはネバリを出すと実に効果的。レッドとホワイトは手水で加水し練りこんでやれば下部写真の様にすごいネバリが出る。
イエローは加水すればするほど扱いにくくなるので注意が必要。

イエロー使用時に遠投しハリはずれする場合は、レッドかホワイトを中央核にし、その周りをイエローで包む方法もある。
3色をローテーション、ミックス等をしながら加えて大きさ・形に変化を与えながら狙うことができる”バリエーション”豊かなツケエサ。
その日の当たりエサを速く見つけ出し、一気に釣ろう!!



4.[用品]
おさえておきたい用品は4つ。マキエバッカン・コマセヒシャク・シャクたて・エサ箱
マキエバッカン~バッカンは型崩れしにくいハードタイプが良い。折りたたみのコンパクト収納式や、やわらかいバッカンではバッカン内側でマキエを固めることが出来ない。
投げても空中でバラバラになって飛びません。カップで強く押し付けても凹まないようなしっかりとした厚手のものが良いでしょう。

↑ BK-111N シマノバッカン LIMITED PRO ハードタイプ
コマセヒシャク
・長さ~標準的なもので約50cm、これを基準にし遠投タイプには長めの80cmくらいのものもある。長ければ長いほど遠投に向いているが、この80cmを超えた90cm~100cmになると地面にあたり扱いにくい。
釣り人の身長により変わるが、私は身長178cmで84cmのヒシャクを使用しており、とても使いやすく超遠投仕様だ。

・カップ~安価なものではほとんどがプラスチック製で粘り気の多いマキエなどを使用する場合は、カップにこびり付きやすい。高価だがステンレスやチタンなどの金属製はシャク離れが良い。
ステンレスタイプを選ぶならばエンボス加工(カップ全体に小さい丸い凹)がおすすめ。チタンはとても軽く強度もあるが、高価!
余談だが、このチタンカップ、私の場合かなりバッカンの内側壁ですくったマキエをカップに締め込む。
この時、製品によってはチタンの溶接部(接合部)に度重なる力の負荷で折れることがある。溶接の場所次第では強度に不安があるのだ。
また、カップには角度をつけてあるタイプもある。私の使っているタイプは5度傾斜タイプ。シャフトに対しカップが5度上に傾いている。
これは遠投用には最適で綺麗な投入ラインを描くことができ、バッカン内側壁でマキエを締め込む際、バッカン縦壁とカップの角度がちょうど平行になるので非常に固めやすく優れものだ。

・カップの大きさ~20cc、30ccなどがあるがチヌ釣りにはあまり大きさは関係ないと考えている。当然のことだが、小さいカップは一回に打ち込むマキエ量は少ない。
意図的に少なくするために小カップを使用することもあるが、30ccくらいの大き目のカップでも打ち込み方でマキエ量を少なくしたりとカバーできる。
チヌの狙いの遠投では30ccもあれば十分だ。

・シャフト~グラスファイバー製のやわらかいものは、もう全然使い物にならない。細身で固いカーボン製がよく飛ぶ。
やわらかい方が飛びそうな感じはするが、実際はガッチガチの固いシャフトの方が良く飛びコントロール性も優れている。

・グリップ~自分の手に合った握りやすいものが良い。握る方向が分かる指型(平ら)に削られたタイプがおすすめ。
雨天時や水に濡れた時にグリップが滑るようならば、ラバーゴム(熱でピッタリ収縮する)を巻くと使いやすい。


・予備~海に落としたりした場合や、万が一の破損時のために予備を用意しておくのも安心だ。
なかには水に浮くタイプのものや、脱落防止用のゴムワイヤーを付けている方もいる。(私は邪魔なので付けないが、過去に海に落として後悔したこともある:笑)

・価格~これはもちろん素材により違うが、チタン系で5000円~くらい。職人が手作業で作ったひしゃくなどもあり、高価だがオーダーメイドで芸術品のようなすばらしい一品を作ってくれるところもある。

では、現在発売されていて、トータルバランス的に推奨されるのはどれか?
チヌ専用でオススメなのは「ウキのキザクラ」から発売されている「黒魂チタン ワープシャク」。

超遠投設計、表面処理、穴抜きをしたチタンカップとコマセの圧縮、遠投がしやすいカップ角度、
軽く、固めのシャフト部が特徴。
Mカップ20cc Lカップ30cc 長さ78cm、82cmの4アイテム。

シャクたて~シャク立てに水を入れ、マキエ投入後はヒシャクをこれに入れておきます。毎回綺麗なカップでマキエを打つことができ、確実なコマセ離れを持続させることができます。

↑ シマノ柄杓ホルダー BK-155N

エサ箱~練り餌は乾燥するとパサパサになりネバリがなくなり使い物にならなくなるので、乾燥を防げる密閉タイプのものがよい。
万が一乾燥した場合は、もう一度手水で加水し練り込めば”復活”できる。(貴重な釣行ではそういう手直しの時間も惜しいので:笑)


5.[釣り場選定]
熊本天草のチヌ釣り場、私の実感ではまだまだ開拓されていないポイントが多い。新規開拓のポイントがどんどん増えている。どういう視点でポイントを選定しているか?これを3点に絞ってご紹介しよう!
・地形変化に富んだ場所~チヌが良く釣れる場所の共通点と言えば、チヌが隠れる場所(岩や瀬)があることです。
居着きのチヌが代表的。
海底の地形変化の豊かなポイントは、干潮時にその全体像を把握することができます。
干潮時に岩や海底のワレや溝、駆け上がりが表れていて、そこが満潮時に水深1ヒロでもあれば確実に狙えるポイントです。

・チヌのエサが豊富にある場所~チヌが捕食するエサが豊富にあればあるほどチヌが居る確率は上がります。
天草下島ではアオサの生産が盛んで一帯には大型のチヌが潜んでいます。
これからの時期は特に釣果が期待できます。

・チヌの回遊ルートにあたる場所~この”回遊ルート”が一番の”狙い”と言っても過言ではありません。
この釣り方はマキエを使用しますので、マキエの匂いをうまく潮に載せることができればできるほど、遠くを行き来している回遊チヌを寄せることが可能となります。
チヌの移動距離は研究で80kmも移動することがわかっています。
拡散性の高い集魚剤ブレンドを活かし、チヌを呼び寄せるための「マキエ回数」が増えるのは当然です。
私が釣り開始前に20~30分かけマキエを打つのはこの”回遊チヌ”を自分の決めたポイントへ確実に寄せ集めるのが目的です。逆に居着きのチヌがそこへいて最初から活性が高い場合は逆効果となる場合があります。
高活性が期待できる時期やポイントでは”ドカ撒き”はせず、少量のマキエを時間の経過と共に下がる活性を考慮し、一定のリズムで底へ溜めるイメージで撒き続けます。

6.[攻め方]~基本は先打ちマキエを4回打ち仕掛けを入れます。後打ちマキエを4回。
仕掛け投入時、ウキの沖にツケエサが着水するようにサミング(放出されるラインをスプールに指を添えて止めること)し、波紋が2つあることを確認します(ツケエサがハリはずれし気付かないまま流す人も多い)。
常にサミングするとは限らず、潮が速くポイントが遠い場合は行わないケースもあります。
アタリが少しでもありハリに掛からない場合はすぐに仕掛け回収します(ツケエサはもう着いてない)。
仕掛け投入しすぐに根魚系(カサゴ)が釣れる場合はツケエサの沈下速度が速いので、ツケエサを小さくするか形状を平らにします。
↓涙型

↓ハリの位置

↓平型

↓ハリの位置

ベラが喰ってくるようであればツケエサの大きさはそのままでチヌが喰ってくるのを待ちます。
チヌの喰い気が上がれば他の魚を蹴散らすか、他魚がおとなしくなるのでチャンスです。
また、ベラやカサゴ・フグが突然釣れなくなっても”チヌ”のチャンス到来と思っていいでしょう。
マキエをリズミカルに打ちながら、ポイントの底へしっかりと自重のあるムギや集魚剤の固形物を溜めていくことが肝心です。
爆釣の”カギ”は
・ラインは張らず緩めずで、常に穂先と海面の間に”ノの字”をキープ!!
・一定のマキエ打ち!!
・積極的な練り餌カラー・大きさ・形のローテーション!!
・手返しを多くし、練り餌もマキエの一部と考え、チヌに味見させること!!
・マキエと仕掛けの同調は意識せず、あくまでもマキエの効いているエリアにツケエサが着底することの方に重点を置くこと!!

 



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